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真っ白な木蓮の花   

時間がとれず、今朝の宣伝はお休みにした。とはいっても、月曜日は、古橋よしやすさんと一緒の日なので、今日は、彼一人で駅の宣伝をお願いした。
で、今日は午前中、中学校の卒業式が一斉に行われたので、私は、地元の本町田中学校の式に参加した。外気は結構冷たかった。
控室に案内されると、もう大方の来賓の人たちはそろっていた。
校長先生が、「それではみなさん、そろそろ時間ですのでよろしくお願いします」と、ゴーサインが出た後、来賓のみなさんと共に廊下に並び、体育館に向かって歩き始めた。校舎と離れの体育館の間が、20メートルほどの渡り廊下になってる。
「お~っ、寒い!」。誰かが、一言発すると、「お~~っ、寒いなぁ!」・・・・・と。「ちょっと早すぎたようです。元に戻りましょう」と、校長先生が、もう少し、校舎の方で待機しましょうと話をした。
突然のリターンの合図に、一同、「お~っ、寒い、寒い」と、まるで、真冬の露天風呂に行く途中のような状況になったのである。
戻りながら土手のほうを見やると、2本の木蓮の木が真っ白な花をたわわに咲かせていたのが目に入った。寒さを忘れる一瞬だった。
「ストーブを3台用意しましたから」と言ってたが、大きな体育館を暖めるほどではなかった。
卒業式が始まった。
今日は、わが長女も入部しているブラバンの演奏で卒業生が入場。卒業証書の授与になった。実は、わが家のお隣のOさんちの長男が卒業だ。わが長男が入っている剣道部の先輩でもあったHくんの番になった。ちょうど私の前にHくんが来たので、「おめでとう!!」と彼に声をかけてあげた。「うん!」と嬉しそうに応えてくれた。
校長先生の式辞が述べられた。校長先生は、「葉隠れ」や「武士道」を例に引きながら、「流行り」にとらわれず原点に帰りなさい、と。「おかげさまで・・」という言葉が出るように、人への思いやりを大切に、と言われたように思った。また、自ら命を絶ったり、人を傷つけてはいけない。これらをなくすことは大人の責任だ、と。私には、「教育者として、自ら原点に立ち戻らなければ」と言っているように聞こえた。
そして、私が、ん~ん、と思ったのが、以前、この中学の先生でブラバン部の顧問だったT先生からの祝電だった。「そつぎょう」という文字に沿って、一言ずつメッセージが述べられていた。「損得を考えずに、人のために尽くす人になってほしい」。
その後の言葉もすばらしかったが、残念ながら忘れてしまった。
卒業生、在校生から、様々な思い出が語られた。
全員合唱の「明日の空へ」も感動した。
その歌声を聴きながら、校長先生が最後に言った言葉が脳裏をよぎった。
「3年間、車椅子で学校に通ったTくんは、残念ながら、入院していて今日は出席できませんでした。明日、私と、担任の先生が病院に行って卒業証書を渡します」と。
ん~ん、ジ~ンとくる一言だった。
ブラバンの演奏で退場すると、校舎の土手には相変わらず、真っ白な木蓮の花が生き生きと咲いていた。

by ken-tono | 2007-03-19 21:14

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