人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「ブッ・ブッ~~!!」   

穏やかな朝を迎えた。5時台は、そんなに寒いと感じない。ところが、7時半ごろときたら、イヤハヤナントモ、必ずといっていいほどグ~ンと気温が下がる。ピークの体感温度がマイナス1度。とにかく今日は順番が違った。なにがって。5時には来るはずの「キックボードのおじさん」が、な、なんと寝坊してしまったのダ。「イヤア~。参ったナア!」と、束ねた髪をポリポリしながら階段を下りていった。とっさに時計を見たら6時10分じゃないか・・・ということは、あの「キックボードの青年」がお先サマだったわけだ。しかもである、青年は、赤いジャンバーだったのに、今日は、「黒のダウンジャケット」ではないか。ウ~ン?もしかして、1月分の給料で大奮発したのか?・・・それにしても、今後は、「黒のダウンジャケットの青年」と、チト長くなってしまうナア。まあイイカ!と、次に現れたのが、足が不自由な5分刈りのいつもの男性ダ。40歳ぐらいカナ。その彼が、いつもはお母さんの運転で来るのに、今日に限ってタクシーから降りたのだ。(どーってことないじゃないかって)。それが、あったノダ。彼は、手も不自由と見えて、料金を払うのに手間どり、降りるのに少し時間がかかってしまった。たちまち、後続車が、「ブッ・ブッ~~!!」「ブッ・ブッ・ブッ・ブッ~~!!」畳み掛けるようにクラクションが鳴り響く。ヨクヨク見ると、5台ほどつながっているが、鳴らしているのは、ご主人を送ってきた奥さんではナイカ。ウ~ン。待っててあげてほしいナ。みんな同じ目的で来てるんじゃないか。・・・申し訳なさそうに降車した彼は、いつものように駅舎の手すりにつかまった。「今日は、タクシーだったんですか?」。「ええ!」。「気をつけてお出かけください」。「ハイ!」。体の不自由な彼は、ニコリと笑って仕事に向かった。それにしても、いつも運転してくれるお母さんはどうしたのかナア?私は少し心配になった。

by ken-tono | 2006-02-06 21:23

<< 雪 原 黒のドゥカティ >>