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「これ、これ!」と、リュックに付けた9条バッジ   

連休が終わったとたん、5月らしい涼しい気候になってきた。
今日は「遅めの出勤」の日なので、長女の方が先に家を出た。少し後に私も外に出たが、胸一杯吸い込んだ空気がとても清々しかった。
駅のMデパート前に、と思ったが、搬入する車両が順番待ちをしていて、位置取りをする隙間もないほどだったので、あきらめ、M銀行前に宣伝場所を変更した。
大勢の人たちがバスから降りてくる。
「みなさん、連休はゆっくりと休めましたか?」と、今日もまた、連休の話からした。
そして、昨日の、日中両国首脳の会談と共同声明発表の内容について話した。同じ昨日、わが党の志位和夫委員長と胡錦涛主席が会談した。
志位委員長は、10年ぶりの再会を喜んでいると述べた後、北京オリンピックの成功、チベット問題では対話の継続によって積極的成果を願っていると述べた。そして、今後の10年間を展望して、両党関係のさらなる発展へ交流・協力しましょう、今回の日中首脳会談で「戦略的互恵関係」の進展を図るという共同声明が出されたことを歓迎する、と語った。
10年前、中国で行われた日中両党首脳会談で、当時の不破哲三委員長が提案した「日中関係の5原則」は、今後ますます重要になってきたと思う。
と、そんな話をした。
日大三中の子どもたちが、ずいぶん挨拶をしてくれた。
年輩のご主人がゴブシをあげて「がんばれ!」と激励してくれた。
また、これから行楽地に旅行に行く途中のご夫婦が、「これ、これ!」と、リュックに付けた「9条バッジ」を私に見せてくれた。「がんばりましょうね」と応えた。
さてさて、郷里の秋田に帰って実感したことの「第2弾」を紹介しようと思う。
それは、今国会で大問題になっている道路特定財源問題についてである。秋田県もご多分に漏れず、暫定税率の復活で、ガソリン代が1リッター159円になっていた。実家には車がないため、いつもレンタカーを借りるのだが、私も、ゴールデンウイークからのガソリン代の値上げの影響を受けることになった。
それにしてもである。私の実家がある、北秋田市は、旧阿仁町、森吉町、合川町、鷹巣町が合併し出来た市であるが、山と川の他は、田んぼや畑という農地だ。広大な農地を横断している「農免道路」があちこちにある。へたをすれば、町田市内の鎌倉街道と同じ幅員かそれよりも広いかもしれない。もちろんシッカリと舗装されている。
「秋田道」という高速道路の延長も、政府の道路中期計画の中に入っているようだが、地元で生活する人たちは異口同音に、「そんなのいらねぇ!」と話す。
秋田空港へ行くのに、高速道路を使うと確かに早く着くのだが、料金を出すよりも、わずか20分くらいの時間をがまんしたほうがいいと、高速道路は使わないそうだ。それよりも、病院や消防署が縮小され、命に関わる所にお金を使って欲しい、農業再生のために、価格保障や人件費の保障をして欲しいというのが、率直な願いだ。
有り余るくらいに舗装された道路が整備されているのに、「建設ありき」の道路特定財源と暫定税率復活は間違っている、と改めて思った。
そんなことを考えながら、私は、その「農免道路」を走って、私の母校・県立米内沢高校に行ってみた。かつて、800人はいた生徒数が、いまや、200人程度に減ってしまったと、わが親友Yちゃんに教えてもらった。確かに、母校は、建物が小さくなっていた。一番奥にあった図書館は使われていないらしく、腐りかけていたし、部活で夏休みに合宿した、昔の農業科の施設もとうになくなっていた。その背後に広がるたばこ畑も消えてなくなっていた。高校の門前にあったN商店、パンやジュースを買った小さな店はかろうじて残っていた。
そして、私がどうしても行ってみたかったところが、学校の周りにある堤(つつみ)と呼ばれる大型の池だった。大野台という台地の中に、わが母校と共に、この堤がたくさんある。部活でランニングすると、フ~っと一休みする場所がそこだった。
行ってみたら、その堤があったのだ。
堤の水面の上を数匹のアメンボウがすいすいとスケイティングしていた。
あまりにも静かな空間に、ウグイスが歯切れの良い喉を披露してくれた。
交差するかのように、時折、猟をする発砲音がパンパンと鳴り響く。
私は、群生した蕗(ふき)の中に腰を下ろし、対岸の木々が波紋に揺れるのを見ながら、37,8年前の想い出に、しばし酔っていた。

by ken-tono | 2008-05-08 10:03

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