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父のバイオリン   

雲一つない、実にスッキリと晴れた空。これが五月晴れなのかな。
早速、朝の駅頭に立つと、ちょっと肌寒い感じがする。昨日は、野津田公園と小野路の森を散策したので、おそらく世に言う「一万歩」は優に越したのではないだろうか。とにかく、ほどよい疲れだったので、昨夜はグッスリと睡眠が取れ、爽やかな気分で朝の宣伝を開始することが出来た。
森野のTさん、ポニーテールのご主人,T高校の男子高生とお兄さん、本町田のMさんなど、顔なじみのみなさんと元気に挨拶を交わした。
と、いつも挨拶をしてくれる方の中に、奥さんの車で、お嬢さんといっしょにやってくる同世代と思われる背の高いご主人がいたが、「おはようございます」とお互いに挨拶を終えて、手元を見ると、バイオリンのケースを抱えていることに気がついた。
ご本人に聞いていないので、プロかアマかは定かでないが、いずれにしてもバイオリニストには違いない。今度聞いてみようと思った。
バイオリンというと、私の父(すでに他界)も、戦前、学生時代にバイオリンを弾いていたようだ。友人と楽団を作り、バイオリンの他に、チェロ、マンドリン、ジャズギターなどの弦楽器を楽しんでいた。
父が亡くなったとき、物置の中を探したら、バイオリンとチェロが出てきた。かなり古く痛んでいて、楽器の中に張ってある製造元を見てみたら、戦前名古屋にあった鈴木楽器という会社でつくられていて、バイオリンには№00003、チェロには№00001と印刷されていた。とはいっても、痛みが激しく、専門店に見てもらったら、金銭的な価値はほとんどないとのことだった。
数年前、私は、安価でできそうなバイオリンの方を専門店に持って行き、修理をしてもらった。
ギターなら少しは弾くことができる私だが、家に持ち帰り、家族の前で、父のバイオリンをよみがえらせてみた。
が、なかなか思うように弾くことができなかった。
バイオリンを抱えていたご主人の姿を見たとき、生前、父が大好きだったメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲のフレーズが頭をよぎった。
父のバイオリンはわが家に、チェロは、郷里・秋田の母のそばにある。

by ken-tono | 2007-05-21 09:30

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